お暇時間ネット

暇な時間を楽しみながら知識を身につけよう

逮捕される場合とされない場合の違いって?

 

なにかとテレビや新聞などで、いろいろな事件が取り上げられたりしますが、犯人が逮捕される場合と逮捕されない場合がありますよね。

 

なんでこんな事件で逮捕されないの?

 

上級国民だから逮捕されないのでは?

 

などと疑問に思うことはないでしょうか?

 

今回はそんな逮捕について解説していきましょう。

 

まず逮捕についての考え方から説明しましょう。

 

逮捕とは、犯人の逃亡や証拠隠滅を防止して、かつ必要な取り調べを行うなどの目的から、その身柄を強制的に拘束し、一定の時間、拘束を続けることをいいます。

 

警察官が、何らかの罪を犯した被疑者を逮捕しますが、それはあくまでも、その罪を捜査して特定するために必要だから逮捕することになります。

 

いちばん勘違いしがちな考え方が、罰をするために逮捕するという考えです。

 

罪を犯した人は何かしら罰を受けることになりますが、それはあくまで裁判所で裁判官が決定し、懲役や罰金などを科せられたりすることで罰を受けることになります。

 

 

 

しかし、裁判の前に被疑者が逃走したり、証拠を隠滅したりすることがあります。

 

逃走や証拠隠滅をされたら、被疑者を特定したり、事件の概要を調べることは難しくなってしまいますよね。

 

そのために、法律では犯人の逃亡や証拠隠滅の恐れがある場合に逮捕できることとしているのですね。

 

警察署などの留置施設は、罰をするためにあるのではなく、逃亡や証拠隠滅をはかることを防ぐために、強制力を用いて被疑者を留めおいている場所と考えると分かりやすいのではないでしょうか。

 

警察署の留置施設は罪を犯し懲役が確定した者が入る刑務所とは違うのですね。

 

逮捕について、大まかに説明する以上のようになります。

 

それでは、少し細かく説明していきましょう。

 

 

 

まず、逮捕には3種類あります。

 

1つ目が、刑事訴訟法第199条に記載されている「通常逮捕」です。

 

罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるとき、裁判官の発布した逮捕状により、被疑者を逮捕することができます。

 

2つ目が、刑事訴訟法第210条に記載されている「緊急逮捕」です。

 

犯罪が死刑又は無期若しくは長期3年以上の有期懲役・禁錮に該当する罪で、罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由があるときで、急速を要し逮捕状の発布を求める余裕がない場合、先行して身柄を拘束し、直ちに逮捕状の請求をする逮捕を緊急逮捕といいます。

 

少し分かりづらいですが、簡単にいうと、一定以上の重い罪に該当するもので、裁判官の逮捕状を取る時間がないような場合には、先に身柄を拘束して逮捕し、その後正式に裁判官の逮捕状を請求する逮捕ということです。

 

3つ目は刑事訴訟法第213条に記載されている「現行犯逮捕」です。

 

現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者、若しくは罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる者で一定の条件を満たす者は現行犯人として逮捕することができます。

 

これは前述した2つの逮捕と違い、裁判官の逮捕状を必要とせず、更に警察官だけではなく、一般人も逮捕することができます。

 

以上3つが逮捕の種類となり、犯罪が起きた場合、それぞれに必要な逮捕手続きをすることになりますね。

 

 

 

逮捕行為は捜査機関による強制力を伴うもので、国民の権利である自由を奪うものですから、何かしら罪を犯したからといって、捜査機関だけの判断で逮捕を行うことは原則としてできないものなのです。

 

また、被疑者の年齢や境遇などを考慮して逮捕しない場合もあります。

 

刑事訴訟法第143条の3に明らかに逮捕の必要がない場合について記載されています。

 

条文では、逮捕状の請求を受けた裁判官は、逮捕の理由があると認める場合においても、被疑者の年齢及び境遇並びに犯罪の軽重および態様その他諸般の事情に照らし、被疑者が逃亡する虞がなく、かつ、罪証を隠滅する虞がない等明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、逮捕状の請求を却下しなければならないと記載されています。

 

ここまで説明してきたように、逮捕行為は国民の権利である自由を奪うもので、強制力を伴うことから、簡単には逮捕することはできなく、被疑者の年齢や境遇などによっても逮捕できない場合があるのです。

 

警察も何かしら犯罪が起きたとき、これは現行犯逮捕できるのかな?とか、通常逮捕したいけど、逮捕の要件を満たしているのかなどと検討して逮捕したりすることになるのですね。

 

そのため、警察が犯人を逮捕するために逮捕状を請求したが、要件を満たさないということで裁判官からの逮捕状が出ないということもありますし、ごくたまに逮捕の要件を満たしていなかったなどとして後日釈放される場合もあります。

 

それだけ、人を逮捕するということは難しい判断を迫られるものなのです。

 

テレビドラマや映画などのように、犯人を見つけてすぐに「逮捕だー」などといって手錠かけるということは現実ではなかなかないものなのですね。

 

現に罪を行っていたり、罪を行い終わった者を逮捕することができる現行犯逮捕はもう少し踏み込んだ説明が必要になりますので、これは別の機会に説明する予定です。

 

にほんブログ村 その他生活ブログ 生活の知恵へ
にほんブログ村